先日、学生と会話する機会があり、こんな質問をされました。
「ITエンジニアとして入社する前までに、やっておいたほうがいいことってありますか?」「おすすめの資格とかありますか?」
「時間はあるけど、何をしていいかわからない」、「もし自分が、内定後の学生時代に戻れたら何をしますか?参考にさせてください」という趣旨だったので、そのときに思ったことをまとめてみました。
どちらかというと、未経験だけどIT業界で働く、初心者向けを対象に書いています。または、入社した当時の自分に向けて?のメッセージに近いかも。ご参考まで。
入社前、学生時代にしておくと良いこと
基本的には、「学生時代にしかできないことをする」がいいと思います。
いつどんな時も、「今を生きる」のが大事だと思っています。
趣味に没頭する
とことん没頭することができる趣味があればそれをやるのもいいと思います。なんでも振り切れれば、それはいつかチカラになります。
仕事でストレスが溜まった時に、ストレスを解消できるような趣味があると人生が豊かになる気がします。
もし今、趣味っぽいものがなければ、趣味を見つける、というのもいいと思います。
個人的には、料理・ゴルフ・旅行あたりは、一生できる趣味なのでおすすめです。
IT関連の趣味でいったら、
- 自分でドメインを取得してサーバーを借りてブログを書いてみるとか
- 自作PCをしてみるとか(最近はクラウドが多くてパソコンの中身を知る機会が少ない)
- プログラミングを学んでなにか作ってみるとか
とかもいいんじゃないですかね。
旅行をする
一人旅でもいいですし、友達、家族とでも良いと思います。
学生時代のような長い休みは取れなくなりますし、旅費が安い時期に行くことができるのも学生生活の醍醐味!
個人的には、海外への貧乏旅行をおすすめします。お金を使った旅行は社会人になってからできます。
国内なら青春18きっぷでぶらっと出かけるとか。時間はあるけどお金がない旅行は、学生時代ならではです。
友達・彼氏/彼女と遊ぶ
社会人になるとお互いの時間もとりづらくなってしまう場合もあります。(とはいえ、学生も、学校にアルバイトにけっこう忙しいのであまり変わらなかった気も・・・)
学生時代のうちに、学生時代にしかできない思い出を作るのがいいと思います。
大人になると仕事での付き合いが多くなり、新しい友達を作る機会が減ります。
個人的には、社会人になってから業界の違う人と話せる機会は貴重だなぁと思いました。そんな時にも「昔、あーだったよね!」って話せる、そういう思い出を作っておいてよかったなと思っています。
家族との時間を過ごす
一人暮らしで家族と離れる人もいるでしょうし、実家暮らしでも家族との時間が少なくなるでしょう。
遠くに一人暮らしをする場合、年に1回も会わないこともあります。ここまで育ててくれた家族に孝行しましょう。
歯医者に行く
歯の痛みは、自分ではどうにもできないので治療しておくことがおすすめです。
歯は削ってしまったら取り返しがつかないので、適当に近所の歯医者に行っているだけなら、新居や職場近くの評判の良い歯医者を探すのも手です。
勉強をする
突然ですが。社会人になっても勉強するのだと知っていました?
- 勉強の必要性を知る
- 勉強のしかたを知る
- 勉強の習慣をつける
ということを早く知っていると良かったかなと思います(入社前じゃなくて小学生くらいで知りたかった・・)。
個人的には、「勉強の必要性」という意味ではこのあたりの本がわかりやすかったです。 いつ気づいても遅くはないと思います。

IT関連の資格を取得する
どんな資格がおすすめですか?と聞かれましたが
正直、入社してからでいいんじゃないかな・・・?と思っています。
理由は、入社してからでもできるから。 「学生時代にしかできないことをする」 ではないから。
でも強いていうなら、「勉強の仕方を身につける」とか、「このあたりを知っておくと新入社員研修で同期より気持ち心の余裕をもって進められるかも?」という目的でというなら、このあたりかなというものをピックアップします。
ITのエンジニアといっても幅広いので、入社する会社や希望するキャリアの方向性にあったものがあればそれで良いと思います。
- ITパスポート
- CompTIA A+,Server+ など
- ITIL Foundation
- マイクロソフトオフィススペシャリスト [MOS(Word、Excelなど)]
- TOEIC
あたりは、技術分野に関係なく汎用的にという意味でおすすめです。
MOS(Word、Excelなど)くらいの知識は、日々利用するのであれば長く役立つと思いますし、MicrosoftのOfficeがまだしばらくは業務の中心ツールであり得るでしょう!
いずれにせよ、これくらいであれば1か月以内(TOEICは除く) で取得するのが良いです。ダラダラやらないこと!
資格を挙げるときには、基本情報技術者試験を挙げる人もいると思います。(それも良いと思います。1年生で取ると良いと思いますし。)
ただ、受験機会が少ないことと、正直、あまり面白くなかったです。(私は)
その点で、CompTIAはいつでも受験できますし、テキストがわかりやすいので好きです。このへんは個人の好み。
資格を誰かにアピールしたいなら基本情報技術者試験のほうが国会試験なので、日本での知名度は高いです。
ITIL Foundationに関してはこちらの勉強方法で取得できると思いますのでご参考まで。
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入社前にしておいてよかったこと
普通自動車免許の取得
社会人になってから取得するのは、時間が取れないので取っておいてよかったです。
あと、身分証明で頻繁に利用する機会がたくさん発生するので、免許かパスポートが必要です。まだ取得していないなら取っておいて良いかと。(パスポートも!)
ブラインドタッチ(タイピングスピード)
エンジニアが全員ブラインドタッチできているわけではないと思います。けど、やっぱり身に着けておくことに越したことはないです。話をメモしたりするのに全部見て打つとなると困ります。先輩から「メモ取っておいて、議事録お願い!」といわれることもあります。
大学のときに練習(キーボードを使う機会を意識的に増やした)していたので、よかったです。
Windowsのショートカットキー
主要なのは覚えておいてよかったです。
Ctrl + Shift + Sで画面を切り取るとかプライベートでもよく使います。
Microsoft Office(Word、Excel、PowerPoint)
なにげに、これらのツールに関する知識やショートカットキーの操作の差で、かなり業務効率が変わると思います。大学でも触ってたし知ってるよとバカにせず、知っておいたほうが良かったと思います。(Excelは、関数とかピボットテーブルとかまで)
資格でいうとMOSがあります。
入社後に、事前にできていれば、知っていればよかったなぁと思ったこと
ここからは、内定が決まってからの学生生活とは限らない内容に少し話がそれるかもしれません。現在の自分としても課題かも・・というものも含まれており、
今思えば、学校(義務教育)で教えてほしかったなと思うことでもあります。
これからの時代は、「人生100年時代」なんて言われています。
学生で過ごしてきた時代より、社会人の人生が3~4倍あります。。
例えば、下駄が靴になったように、馬車が車になったように、スマホが登場したように、どの職種も数十年したら変わったりなくなったりしますよね。
その中でもIT業界は、取り扱う技術がどんどん変わっていく業界です。
入社したころの技術知識では、がんばっても数年くらいしか通用しないです。
ある意味新しいことに携わり続けることができるのは、エンジニアにとっては恵まれていることかもしれません。
健康管理
若い時は何度聞いてもわからないかもしれないですが、「健康」が一番大事です。体調がよくないと心も不調になってしまいます。
免疫を上げるには規則正しい生活が必要です。いつも同じ時間に起きる・寝る・食べるという「習慣」でリズムを作れると疲れが回復しやすいです。
入社する少し前からリズムを作っておくと良いと思います。
個人的には、副腎疲労の知識を早く知ってればなぁと思っています。
アメリカで流行った食事法などもありますが、日本人には日本人の体質に合ったものがあると思うので、自分の体になにが合うかを見極めて取り入れるのがいいと思います。

勉強のしかた
受験勉強では、塾や予備校が勉強計画やコンテンツを考えてくれていて、勉強に専念すればOKでした。そういう意味では、自分は勉強の仕方がわかっていないな、、と痛感しました。
正解はないですが、自分なりの勉強の仕方を知っておく・作っておくと良いと思います。
本の読み方
社会人の時間は限られていますし、勉強や仕事のための読書は、小説を読むのとは違います。
このあたりの本の読み方を知っておくと、たくさんの本を読むことができます。
英語力
AIでそのうち自動翻訳とか言われていますが、今はまだ英語は必要ということが多いです。IT関連の技術は米国が先なので、読む力はけっこう必要です。英語アレルギーはないほうが良いと思います。
英会話をする機会も、突然訪れます(かもしれません)。
情報収集の習慣(方法)
新聞、雑誌、本、ネットで情報収集をする習慣を身に着けておくと良いと思います。
このあたりは長くなるので別記事で書きたいな。
お金について学ぶ
今の世の中は「資本主義」なので、お金について早めに学ぶことをおすすめします。お金のことについて考えるのは、「よくないこと」という発想があるかもしれません(私もそうです)が、お客様に対価としてお金をいただく身になるわけですし、これから長い人生を生きていくうえで重要なのだから、避けてとおれません。
本を読むでもいいし、簿記3級とか、ファイナンシャルプランナー3級くらいの知識があると良いかもしれません。
そして、会社員が(フリーランスと比較して)恵まれている点を知っておくと良いと思います。
例えば、
学生の時は、お金を出して学んでいましたが(親が出してくれて実感がないかもしれないですが)、新入社員はお金をもらって研修もしてくれます。
年金とかも会社が半分負担していたり。
そういうことも込みで、給与に見合った働きをしているか、自分の価値はいくらか?というのを考えることになるでしょう。
それでフリーランスでもやっていける!フリーランスのほうが良い!となればそうするのも良いと思います。
フリーランスとの比較は、これなら マンガで読みやすいかも。

最後に
自立するといろいろな苦難とかがあったり、社会には良くも悪くもいろんな人がいたりします。
楽しい仕事があるわけでも、楽しいじんせいがあるわけでもなく、自分が楽しめるかどうかです。
(自分への自戒もこめて。笑)
学生よりも、自由度や選択できる範囲が広がって楽しいことがたくさんあります!ぜひ、楽しんで過ごしましょう!